2014年9月14日日曜日

北の大地からの福音(2)

牧師 山口 雅弘

  北の大地からの福音として、二つ目のことを記しておきたい。それは、北海道の最北の地にある稚内教会のことである。

  北海道には現在63の教会・伝道所がある。西東京教区全体には92の教会・伝道所があるが、北海道に63の教会だから、いかに広い地域に教会が点在しているかが分かる。また、専任の牧師がいない教会が11教会。皆、兼任あるいは代務者を置いている教会だ。しかも63教会のほとんどが小さな教会で、高齢化、減少化、経済的に自立できない状況になっている。

  また都市部の教会は別にして、一年間に一人も新しい方が来ない教会も少なくない。今回も何人かの牧師仲間と話したのだが、小さいがゆえの色々な問題に疲れ、牧師がいないがゆえの苦労があることを聞いた。ある意味で、暗い闇の中にいるような、出口の見えない不安や苦労があることもたくさん聞いてきた。

  しかし多くの問題や苦労があればこそ、祈り合い・支え合うことがとても大切であることを実感させられた。さらに、一人一人の捧げる献金も大変多く、そのようにして教会を支え、北海教区においても互いに助け合い支え合う祈りの実りがあることを今回も知らされた。小さな町や地域に教会が存在し、特別なことはしなくても、日曜毎に礼拝を捧げ神の祝福によって生かされている方々がいる、そのことに大きな励ましを与えられた。(続く)  

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